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クリニック開業への思い

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たによんスタートクリニックの“存在意義”

医師 白阪 琢磨(しらさか たくま)

医師白阪 琢磨
(しらさか たくま)

医師 古林 敬一(ふるばやし けいいち)

医師古林 敬一
(ふるばやし けいいち)

“病院”から“病院と連携した
診療所”へ
HIV診療の新しい流れを
生み出す

まず、開院の経緯を教えてください

まず、開院の経緯を教えてください

まず、開院の経緯を教えてください

白阪

かつてHIVは重篤な疾患でしたが、治療の進歩により現在では“慢性疾患”としてコントロールが可能になりました。しかし、未だ多くのHIV陽性者が拠点病院での受診を余儀なくされているのが現状です。HIV陽性者が身近な地域で継続的な医療を受けられる体制の整備が急務だと考えています。

かねてより地域の診療所でHIV診療を提供することの重要性を感じていた私にとって、今回のこのクリニックの設立はまさに念願の場となりました。

開院にあたっては、性感染症診療のエキスパートである古林先生にご協力いただけることになりました。2人の専門性を活かした連携医療を展開することで、患者さんにより良い医療を提供できると確信しています。

古林

白阪先生からお声がけいただき、今回のクリニックの立ち上げに協力させていただくことになりました。

私自身、地域医療の現場におけるHIV診療の重要性については以前から問題意識を持っていました。今回のクリニックの設立が、HIV診療の地域モデルとなることを願ってやみません。微力ながら、この新たな取り組みの実現に尽力したいと思います。

たによんスタートクリニックのコンセプトは?

たによんスタートクリニックのコンセプトは?

たによんスタートクリニックのコンセプトは?

白阪

たによんスタートクリニックのコンセプトは、「“病院”から“病院と連携した診療所”へ」という新しい流れを生み出し、実践することです。

HIVは、現在では慢性疾患と捉えられるようになっています。適切な治療を継続することで、ウイルス量を検出限界値未満に抑え込むことが可能となりました。この状態を達成した患者さんからは、性行為を含め日常生活でのHIV感染リスクはほぼゼロであることが大規模な臨床研究で証明されているのです。これは「U=U(Undetectable:検出限界値未満=Untransmittable:うつらない)」と呼ばれる概念で、「ウイルス量が検出限界値未満の状態であれば、HIVは感染しない」ということを意味しています。

このようにHIVは高血圧や糖尿病と同様に、コントロール可能な慢性疾患と言えます。慢性疾患の治療においては、患者さんのQOL(Quality of Life:生活の質)を維持・向上させることが重要な目標となります。そのためには、患者さんが住み慣れた地域で、かかりつけ医にかかるような感覚で通院できる体制の構築が不可欠です。

そこで私たちは、地域に根差した診療所でのHIV診療の実現を目指しています。従来の拠点病院への通院は、HIV以外に合併症の無い患者さんにとって負担かもしれません。地域の診療所が病院と連携することで、患者さんの利便性を高めて、治療の継続を支援する。これが、たによんスタートクリニックの目指すところです。

古林

HIV診療を専門とするクリニックを地域に設立することの意義は非常に大きいです。HIVは継続的な治療が必要で、患者さんが身近な診療所で安心して治療を受けられる環境を提供することが重要です。

たによんスタートクリニックでは、地域に根差し、拠点病院とも緊密に連携することで、HIVへの専門的な診療体制の確立を目指します。

さらにHIVのみならず、梅毒、淋菌感染症、クラミジア感染症など、その他の性感染症の治療にも注力いたします。性感染症に悩む方々が安心して相談できる場所として機能することも、たによんスタートクリニックの重要な役割だと考えています。

谷町四丁目というエリアの特色は?

谷町四丁目というエリアの特色は?

谷町四丁目というエリアの特色は?

白阪

HIVや性感染症の患者さんは様々な合併症を抱えていることが多いため、すぐ近くにHIVの診療レベルが高く総合病院である「国立病院機構 大阪医療センター」があるのは心強いですね。また交通の便が良く、患者さんが通院しやすいという利点もあります。

HIV感染症の診療では、病院との密接な連携が欠かせません。谷町四丁目はその点でも連携を取りやすい好立地だと言えるでしょう。

「U=U」という
考え方のもと
お一人おひとりに
寄り添ったサポートを

たによんスタートクリニックでは、具体的にどのような診療を?

たによんスタートクリニックでは、具体的にどのような診療を?

たによんスタートクリニックでは、具体的にどのような診療を?

古林
白阪

当クリニックでは、HIVと性感染症の診療を中心に行っています。HIVに関しては、主に大規模病院等からご紹介いただいた患者さんの治療を担当します。一方、性感染症の場合は、幅広い患者さんの受け入れを行っています。

特に性感染症は、症状が出にくいケースも多いため、少しでも心配な点があれば気軽にご相談いただけるよう心がけています。女性の患者さんも受診していただけますし、パートナー同士での受診にも対応いたします。

古林

性感染症は自覚症状がほとんど現れないケースも多いので、感染リスクのある行為があった場合は、症状の有無にかかわらず検査を受けることをおすすめしています。HIVと梅毒に関しては即日検査キットをご用意しておりますので、その場ですぐに検査結果をお出しすることが可能です。

ただ検査の結果が陰性であっても、感染機会からの期間によっては偽陰性となる可能性があるため、状況に応じて再検査が必要となる場合もあります。検査のタイミングについては、感染リスクのあった時期を踏まえて適切に判断いたします。

診療において大切にしていることは?

診療において大切にしていることは?

診療において大切にしていることは?

白阪

HIV診療において何より大切なのは、患者さんとのコミュニケーションです。HIV感染症は長期にわたる慢性疾患で、服薬アドヒアランス(※)の維持が重要です。そのためには、患者さんとの信頼関係の構築が不可欠だと考えています。

先ほどお話しした「U=U」という考え方のもと、患者さんお一人おひとりの生活背景に寄り添ったサポートを展開し、将来への希望を持って治療に臨んでいただけるように努めています。

※服薬アドヒアランス…患者が自身の病状を深く理解し、服薬治療の方針決定に積極的に関わり、主体的な姿勢で正しく服薬治療を受け続けること

古林

性感染症の診療では、患者さんのプライバシーへの配慮を大切にしています。性感染症に関する相談はセンシティブで、心理的な負担も大きいと思います。だからこそ、リラックスして相談していただける環境づくりに力を入れています。

また性感染症の治療では、再感染予防の観点から、パートナーへの配慮も重要です。感染の連鎖を断ち切るためには、パートナーの検査・治療への協力が欠かせません。カウンセリングを通して、パートナーとのコミュニケーションの大切さをお伝えし、共に健康を守る意識を持っていただけるように心がけています。

誰もが安心して暮らせる
社会を実現
あなたの健康を、そして
幸せを、一緒に
考えていきたい

最後に、患者さんへメッセージをお願いします

最後に、患者さんへメッセージをお願いします

最後に、患者さんへメッセージをお願いします

白阪

HIVは、今なお偏見や差別が根強く残っている疾患かもしれません。しかし医学の進歩により、適切な治療を受けることでコントロール可能な慢性疾患となりました。血中ウイルス量を検出限界値未満に抑えることで、パートナーへの感染をゼロにすることができます。治療を継続することで、誰もが安心して暮らせる社会の実現を目指したいと考えています。

何か不安なこと、悩んでいることがあれば、どうぞお一人で抱え込まずに私たちへご相談ください。あなたの健康を、そして幸せを、一緒に考えていきたいと思います。

古林

性感染症は、誰にでも起こり得る病気です。それでも感染が判明した場合、ショックを受けるのは当然かと思います。しかし、落ち着いて冷静に対処することが大切です。性感染症の多くは、適切な治療により管理・改善が可能だからです。

性感染症の疑いがある場合には、まずは検査を受けることをおすすめします。検査結果に向き合うことは、勇気のいることかもしれません。ですが、それはご自身の健康、また大切なパートナーの健康を守る上で大切なプロセスなのです。

プライバシーに最大限配慮しながら、最適な治療をご提案いたします。「もしかしたら性感染症かもしれない」と不安になったら、まずは一度ご相談ください。

電話番号

06-6809-7650

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受付時間
感染症内科(※) 14:00~19:30
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皮膚科
14:00~19:30
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